介護職の収入はなぜ低い?

介護職は、高齢者や障害者の生活を支え、時には命にもかかわる非常に重要な仕事です。しかし、その平均収入は消して高くないという現実があります。介護職に携わっている職員の月の平均収入がおよそ22万円であることに対して、すべての職業の月の平均収入はおよそ32万円程度です。介護職は、平均収入に見合って簡単な仕事というわけでもありません。肉体的にも精神的にもきつい仕事といえ、仕事量に見合わず人材が集まらないといった問題も発生しています。

介護職の収入が低い理由はいくつかありますが、代表的な理由は介護職の賃金の源でもある介護報酬が公定価格といって上限が決まっているからです。介護報酬のほとんどは人件費ですが、介護報酬の額とサービス内容は要介護度によって決まり、容易に賃金をが得ることができない現状があります。加えて、介護報酬が介護施設に支払われるまでには2,3か月ほどのタイムラグが生じてしまうことも収入が上がらない理由のひとつとされています。なかなか介護報酬が支払われず、賃金の源がないため、施設は運営のために内部留保に回す傾向が強いです。このことから、なかなか収入は上がりません。また、介護の仕事自体の専門性が認知されていないことも原因のひとつです。従来、介護は家庭においてだれでもできる仕事とされてきました。実際は、専門的な技術が必要ですが、長い間培われてきたそのイメージが強く、なかなか収入が上がらないという現状があります。このような状況を打破するため、介護職の収入アップ法を見つけていかなけれななりません。