介護職は介護福祉士などの資格がないと勤務できないわけではなく、無資格者でも介護施設で働くことができます。したがって介護職への転職に資格は不要です。介護職は人手不足にありますので、経験の有無や年齢をあまり気にしないことから、転職口は多いようです。一旦介護職として勤務を開始した後、介護職員の資格を取って勤務年数を重ねれば介護福祉士の受験資格が得られます。介護福祉士になれば、給与面で少し手当てが付きますが、職務内容自体は変わりません。中高年も介護職へ転職するのは容易であるため、40代から50代の転職者も珍しくありません。自分の親の介護のため前職を辞めた介護退職者が、親の他界後に介護職へ転職するケースも度々あります。

介護に慣れた中高年者は介護の現場で介護職として働く際にも活躍できます。とはいっても介護慣れしているから介護の施設で働きたいという動機の中高年者は少なく、仕事を探しても介護職くらいしか採用してくれる職場がなかったという場合がほとんどです。どの業界も人材不足とはいえ、まだ若年者を優先する傾向は根強くあって、他の職業では中高年者は敬遠されるという事実も否定できません。また介護職は老人ホームだけが職場ではなく、訪問介護や居宅介護など様々な形態があります。一つの施設でこうした様々なサービスに取り組んでいる現場は多いので、自分に合った働きかたを選ぶこともできます。働きながらこうした業務に使える資格を取ることもできますが、可能なら転職する前に介護職について勉強しておくと学んだ知識が現場で役に立ちます。